こころのプラネット

間違った生き方や考え方が自分を苦しめていた・・・ 不安障害で苦しんだ当事者が出会ったこころの真実。森田療法を中心に、マインドフルネス・仏教心理学などを通して 苦しみの本質に気づき、とらわれのないこころのあり方さぐります。

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ものの考え方・受けとり方

投稿日:2019年10月15日 更新日:

考え方・受け取り方を変える~認知行動療法~ 

認知行動療法でも森田療法でも、症状の発生には誤った認知(ものの考え方・受けとり方)が関係しているとしています。しかし、その修正のアプローチがかなり異なります。

 認知行動療法では、例えば苦手の場面で、条件反射的に浮かんでくる認知(それを自動思考と呼ぶ)そのものに焦点を当てます。

例えば、「また失敗してしまうのでは」とか、「人に笑われるのでは」という思考です。認知行動療法ではそれを現実的で適応的な認知、「必ずしも失敗するとは限らない」「失敗しても職を失うわけではない」などの現実的な考えに修正しようというものです。
言わば患部を直接治療の対象にする西洋医学的な考え方です。

 自動思考は考え方のクセから

「自動思考」は先に述べたように、これまでのその人の人生観や人間観に基づいて形成された考えの枠組み(スキーマ)に影響されています。
「何事も否定的に考える」「ものごとを白か黒かに分けたがる」「~すべきであると偏った信念を持つ」という「考え方のクセ」です。

 私も認知行動療法を経験しましたが認知の修正がうまくいきませんでした。治療の焦点が認知に当てられているので、どうしても「考え方を変えなければ」「変えれば不安や恐怖がなくなるかも」ととらわれてしまうのです。

 もちろん、その考え方そのものがスキーマに他ならないかもしれないのですが、治したい一心のクライエントにとっては、「とらわれ」や「はからい」が生まれやすい方法であることも確かです。そのため、私の場合はうまくいきませんでした。

ただ、この認知修正法でうまくいく人もいるでしょうから、これはあくまでも私の体験による感想でこれを否定するものではもちろんありません。

考え方・受け取り方を変える~森田療法~ 

一方、森田療法では不安や症状そのものを直接認知修正の対象としてあえて取り上げることはしません。
なぜなら、不安・恐怖といった感情は自然なものであり、それをコントロールすることは不可能であるという認識に基づいているからです。

「不安」と「生きたい」は表裏一体

 そもそも森田療法では、不安・恐怖といったネガティブな感情は、「よりよく生きたい」というポジティブな感情と表裏一体を成していると考えます。「よりよく生きたい」という思いが強いからこそそれが「とらわれ」となってネガティブな感情が生まれてくるということです。

目の前のやれることからやってみる

そこで、森田では「よりよく生きたい」というポジティブな面に焦点を当てます。具体的には、ネガティブな感情はそのままにして、今できることは何かを考え行動することを促します。

目の前のやれることからやってみる。例えば家の片づけをする、買い物に行く、別に大げさなことでなくてもいいのです。生きるというのはそこからしか始まりません。

やれば小さな達成感があり、今度はもっと工夫したくなります。行動にはそうした弾みがあります。行動の積み重ねが成果を生み「よりよく生きる」ことにつながります。

一方でネガティブな感情ばかりに当たっていた焦点が知らないうちに行動に移っていきます。そうすることによって人は「とらわれ」から離れていくことが出来ると教えています。それが一つ目の認知修正です。

根本的な認識から修正

それだけではありません。森田では認知修正を、そのネガティブな感情を起こしている根本的な原因に対して行います。

それは現実を無視した観念的な考え方から生まれる誤った事実認識や不自然な生き方などです。それを日々の生活の中に探り当て、その考え方や生き方を修正することを目指します。

つまり、直接的な感情的苦痛を減少させるためだけでなく、それを生み出している人間の根本的な認識から治療しようとする東洋医学的な考え方といえます。
同じ認知行動療法的といっても認知修正の扱いに大きな違いがあるのです。

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大学卒業後、放送局にて制作・報道などに従事。その後映像会社設立。
思春期より不安障害に悩む。自助グループで活動するかたわら心理学を学び、臨床心理士・公認心理師の資格取得。

名古屋市在住。2015年より長野県安曇野市で300坪の畑を借り都会と田舎の二拠点生活を始める。家族は妻・子ども3人・母。趣味は野菜づくり・読書・世界辺境旅行など。

 

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